クオリティ インディケーター(医療の質の評価)

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ご挨拶 TQM責任者 院長代行 中村陸志

医療の質向上のための新たな挑戦
〜クオリティーインディケーターの公開〜

 人間のからだは個人差が大きく不明な点も多いため、治療の有効率は100%にはなりませんが、少しでも高い効果が求められます。
 一方で、科学的に有効とされる医療も医学の進歩とともに急激に変化します。
 そのため「標準的医療」と認められた後も、現場で実践されるまでには時間がかかります。
 医療の危険性についても100%安全ではありませんが、ミスはなくす必要があります。
 特に病院では、医師、看護師、薬剤師、検査技師、理学療法士、栄養士など多くの職種が一人の患者さんの診断・治療にかかわるため、医療が提供されるプロセスは複雑で、改善の余地が生まれます。

 平成24年1月から、当院の医療の質の改善を表す臨床指標である「クオリティーインディケーター」をインターネットでご覧いただけます。
 これまで各部門内で改善に取り組んできた様々な診療機能を、できるだけ客観的な指標にしてモニターし、集約しました。
 治療の成功率や合併症の発生率といった最終結果だけでなく、検査や治療に要した時間、必要な検査や治療が実施された割合などの途中経過も明らかにし、理想と現実のギャップが発生する原因を分析して解決策を職種や部門の壁を超えて練るため、職員用の情報端末ではより詳細なデータを見ることができます。

 外部に公開する目的は、「医療の質の情報を知りたい」という利用者のニーズを満たすためです。
 もうひとつは指標の意味を患者さんが理解することで、医療に積極的に参加したり、上手に利用することができます。
 その結果、標準的な医療が実践される確率が高まり良い結果につながります。
 たとえば救急医療のデータでは、脳卒中や心筋梗塞の早期診断・早期治療の重要性を知っていただきたいと思います。
 慢性疾患では、外来診察時間の制約や患者さん側の都合が大きく影響します。
 糖尿病の合併症予防のための眼科検査や腎機能、動脈硬化の検査実施率が100%にならないのは、重要性の認識や患者さんと診療現場の調整がもっと必要であることを意味します。

 これらの指標は今の医療が抱えている課題や医療の限界を示すものでもあります。
 指標をモニターし、公開することで、私たちと患者さん、あるいは他の医療施設の方と医療の課題について情報交換し、医学の進歩を医療現場で活かす助けになればと考え、充実に努めたいと考えています。